家のごはんがケンタロウさんのレシピで成り立っているのは、もはやケンタロウさんだ。/ワタナベカリー店

Instagram で、受験生の参考書のように使い込まれた「ケンタロウ 1003レシピ」(講談社)を見つけました。

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わが家のごはんは、ケンタロウさんのアイディアでできている。 使いすぎて、ぼろぼろになってしまったこのレシピが素晴らしいのは、写真がほとんど載っていないところ。 文章だけのほうが、作ってみたくなるのはなぜだろう。 きっとケンタロウさんの意図を汲み取れず、違う料理になってしまうことも多々ある。 でも、それもまた面白み。 (何を作っても美味しいのだし。) いつか答え合わせされる日も来るだろう。 カレー味のおかずはほとんど作らないけれど、この蓮根と大豆の炒め物は良く作る。 アマクチカリー+オイスターソース+ナンプラーの組み合わせ、最高。 #アマクチカリーの使い方#ワタナベカリー店#ケンタロウ#こどもも一緒に食べられるカレー

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もはやケンタロウさん

わたなべつばささんは、もはやケンタロウさんです。
その理由は、次の3つです。

①家のごはんが、ケンタロウさんのアイデアで成り立っている
②ケンタロウさんの趣旨を正しく理解している
③レシピ本の本質を体現している

わが家のごはんは、ケンタロウさんのアイディアでできている。

冒頭から一気に引き込まれます。
「『ケンタロウ 1003レシピ』は面白い」とはせずに、「わが家のごはんは、ケンタロウさんのアイディアでできている。」と書き出すところに壮大なストーリーが始まりそうな感じがあってゾクゾクします。
帯の宣伝文として採用したいくらいです。

素晴らしいのは、写真がほとんど載っていないところ
文章だけのほうが、作ってみたくなる

きっとケンタロウさんも大喜びしています。
写真がないからわかりにくいという人もいる一方、写真がない方がいいという人はこの本のコンセプトがよくわかっています。

違う料理になってしまうことも多々ある
それもまた面白み

すべての料理本に書かれてあるレシピは、あくまでもサンプルです。
「こういう作り方ができますよ」という例に過ぎないのです。
著者の手を離れた瞬間に読者が自由にアレンジしていいのです。
レシピ通りに作って満足している人は、まだ読み込めていません。
「ここはこうした方が面白い」とアレンジしたり、作り間違えたり、材料の買い間違いでまったく別のメニューになってしまったりしながら、レシピ本はその人のものになっていくのです。
 

ワタナベカリー店

ワタナベカリー店さんでは、カレー粉を販売されています。

無類のカレー好きのケンタロウさんの本を、カレーを愛している人に読んでもらえて、しかもボロボロになるまで使ってもらえるなんて、こんな素敵なことはありません。
カレー冥利に尽きます。