【ケンタロウさん】ちょっと面倒だけど、手間をかけるとやっぱり違う。/だしを取る

ケンタロウさんと小林カツ代さんのだしの話をまとめます。

だしを取ろう – ケンタロウさん

春菊のうどん – ケンタロウのひと皿勝負

「だし」は料理の基本です。
と、大上段から言うつもりはない。
けれど、やっぱり、だしは料理の基本ですと言いたい。
中段目ぐらいから…。

最近ではインスタントのだしも増えて、だしに対しての意識が低くなっていると思う。
かといってそれがすごく嘆かわしいというほどでもない。
なんたることだ、と思わないわけでもないけど、そりゃそうだろうな、とも思う。

だしを取るのはいかにも面倒くさそうだ。
それがパラパラと顆粒のやつを入れるだけで簡単に済んじゃうんだったら、そっちを使う人が増えてもしかたないよな。
煮干しのだしなんて面倒くさいこと全くないと思うけど、いや、アタマとハラを出すのがもう面倒くさい、といわれたら、そうですかと答えるしかない。

今回の鶏のだしなんかほっといたら取れる、そういう簡単さなんですけど、たまにはどうすかね、ぐらいしか言えない。
自分で取っただしとインスタントのだしは全くといっていいぐらい別のもんだけど、だからってどっちが良いとはいえない。
どっちでも好きな方を使えばいいんです。
けど、たまにはどうすかね。

引用ページ:春菊のうどん|ケンタロウのひと皿勝負
(公開日:2011年11月4日)

汁かけごはん – ケンタロウのひと皿勝負

かつお節です。
これは主にだしを取るような花かつおと言われるタイプのややごついやつです。
小さなパックに入ったもっと細かいのもあるけれど、だしを取るならこのぐらいのやつがおすすめです。
だしを取るのはめんどくさいと思ってる人もいると思うけれど、やってみれば実に何でもないことなので、ぜひやってほしいと思います。

引用:汁かけごはん|ケンタロウのひと皿勝負
(公開日:不明)

ケンタロウのめし 汁 おかず

母カツ代さん直伝の作り方が書かれてあります。

汁物をおいしく作るにはだしをしっかりとりたい。
かつおの削り節でとっただしはあらゆる汁物に合う万能選手。

引用:ケンタロウのめし 汁 おかず(主婦の友社)
「だしをとる」より


ケンタロウの和食 ムズカシイことぬき!

だしを取る。
なんて簡単なこと。
グラグラわいているお湯に、かつお節をブァッと入れて、すこぉし煮たら網ですくってしぼる。
それだけ。
たったそれだけで、あのなんともいえない、うす黄色の透明ないかすだしがすぐ取れる。
どんなにカンタンに取ったって、正真正銘、ホンモノのだし。
パックのかつお節でだってできる。
インスタントのだしのビンのふたを開けて、スプーンを出して、すくって、鍋に入れて、スプーンは流しに入れて、ビンのふたを閉める間にできちゃうよ。

引用:ケンタロウの和食 ムズカシイことぬき!(講談社)
『「だし」の取り方』より


ごはんのしあわせ

やらず嫌いが多い、だし取り。
でも、やってみればかんたんかんたん。
これだけで、本当においしいみそ汁ができあがる。

引用:ごはんのしあわせ(ソニー・マガジンズ)
「だし劇場」より


小林カツ代の日常茶飯 食の思想

ケンタロウ
うん、だしね。
今だしの素とか、すでにだしが入っただしみそなんか、もう主流なわけですよ。
だけど家にはだしの素がありません。
化学調味料もないです。

小林(カツ代)
だしは必ずかつお節とか昆布、煮干しでとる。

ケンタロウ
かつお節がまぁ一番楽なんですよ。
かつお節といったって、別にあの塊をコロコロと削らないですよ。
それは非現実的ですから。
料亭の誰それさんが何を言ったって、かまいません。
スーパーなどで売っている、あの削ったやつでいいんですよ。
これを沸いてきた湯の中へコショコショッと入れるだけです。
もう、すぐできます。
鶏のだしだってすぐとれますよ。
それを知らずに、固形スープとかインスタントスープがだしだと思っていると、ちょっと寂しい。
やっぱりうまみ調味料なんかを使いだすと、それがないと安心できなくなりますから。

小林
とにかくだしの味を知っていればいいんです。
だから、私は必ずだしをとります。
そうすると子どもたちは、だしというのはこれだと思い込んで育つんです。
世の中には、どうもインスタントのものがあるらしいというのは、成長してくるとわかると思うんですが、そのときには、いや、これはいつものだしとは、また別なものだな」と。
だから、化学調味料を一切使わないとか、使ってはいけないとか、そんなことは言いませんよ。
チャーハンやラーメンなんかの中国料理には、やっぱりうまみ調味料をちょっと入れると、店で食べるような味になる。
ちょっと味が足りないなら、ひとふりしてもいいわね。
洋風の固形スープだってすごく便利ですよ。
でもこれはあくまでも、本物のコンソメやブイヨンの味を知った上でのこと。
本物の味を知らずに、これがだしである、これがブイヨンであると思って使うのとは違うはずですよ。

ケンタロウ
だしをとることがすごく難しいと思われていて「だしをとる」って言うと、そこからやるなんて本格的だわ、みたいな反応がある。
だしなんて一連の流れの中で、スッとできちゃうことなのに。

小林
だしをちゃんととると、みそ汁やお吸いものをしみじみと飲むよね。
やっばり、そうでしょ。

ケンタロウ
うん、そうそうそう。
しみじみと、大事に大事にいただくわけです。

小林
時間がないなんていうのも問題にならない。
時間がないからだしはとらないという発想はもうないんです。
ここから始まるんですから。

ケンタロウ
だって時間がないから、野菜は洗わないなんてことありますか?
野菜はちゃんと洗うでしょう。
なにしろだしをとることは特別なことでも、手間暇のかかることでもなんでもない。
たとえば煮干しのだしはこの頭と腹ワタをとり、水に入れて火にかけておけば、すぐできるわけですよ。
この間にほかの材料を用意していると、もうだしは出ている。
煮干しを除くのがめんどうだったら、そこにみそを入れたってみそ汁になります。

引用:小林カツ代の日常茶飯 食の思想(河出書房新社)
第2章 小林家の料理哲学
「小林カツ代&ケンタロウのキッチン対談 毎日のご飯おいしく食べたいね!!」より


だしはこれ

 

かつおぶし 丸与

 

だしの味を知ろう – カツ代さん

だしは断然とる。
すり鉢は断然使う。
私は大阪人。
ケチだとか、がめついだとか、私自身は何のこっちゃと思うほど、大阪にいた頃はそんな言葉とは無縁でした。
ケチでがめつい人が、食べることをほんとに大事にできるかなァ。
「だしはね、たっぷり使わなあきません。ケチケチしたら、ケチケチした味になりますねん。使う時はええ味にせんと」と母。
昆布とかつおのだしの香りの中で育った人間は幸せ。
煮干しのにおいの中で育った人間は幸せ。
だしの素を使っても、うまみ調味料を使ってもいいと思う。
ただし、絶対ほんとのだしの味を知ってから。
だしをとる、っていうとごたいそうに聞こえるらしいけど、だしそのものがすでにインスタントではありませぬか。
かつお節を自分で作るわけじゃなし、近頃は削ったものがほとんどだし、煮干しだって昆布だって、日本の偉大なインスタント。
あっというまにとれるのに、なんだか面倒に思える人は、現代のインスタントだしばっかり使ってるからよね。
というふうに人さまのだしや料理のことウニャウニャいうのはほんとは好きじゃない。
でも、だしだけはやっぱり別。
基本だし、香りが違う。
私はとにかく基本となるものだけは子供たちの舌にインプットしておくの。
そうしたらあとは大丈夫。

引用:小林カツ代さんちのおいしいごはん
(講談社)
「だしとすり鉢」より
 

カツ代さんのだしの取り方

出し汁(花かつお) | KATSUYOレシピ

毎日つかう、日常の出し汁はコレ!

出し汁(昆布+花かつお) | KATSUYOレシピ

和風料理の基本。ベースとなる大事なもの。味噌汁、吸い物、煮物、うどんつゆなど、その使用用途は多岐!

だしを学ぶ