【ケンタロウさん】子供が嫌いな食材は、ごまかすのではなく、演出でテンションを上げる。

「もっとげんきに! おうちごはん。」(講談社)で、ケンタロウさんは「子供が野菜を食べてくれないからと、ごまかして食べさせない方がいい」と言います。

「もっとげんきに! おうちごはん。」に、ケンタロウさんレシピ

「みじん切りにして何かに混ぜて味がわからないようにして食べさせることに意味はあるのか」と疑問視しています。

確かにみじん切りにしてしまえば、なんの食材かはわかりにくいです。
味もわからないようにすれば、なんとか食べることはできます。
ただし、その食材の味もわからないままです。
苦手な野菜を食べることはできても、その野菜の味がわからないのは、ある意味アンハッピーです。
食べられる野菜にとっても、うれしくはありません。
存在や個性が消されているからです。

ケンタロウさんも、「野菜の味をまっすぐに教えて、幅広い味を教えてあげたほうがいい」と言っています。

大前提として、まずは味を知らなければ、おいしいかどうかはわかりません。
そのためにも食べてみないと始まりません。
ケンタロウさんも、カツ代さんが好き嫌いに関わらず、いろんな料理を作ってくれたおかげで、すべての土台になっていると感謝してるそうです。
「好きだから食べるけど、嫌いだから食べない」では、味覚もどんどん狭くなっていってしまいます。
それは食生活全般が狭くなることでもあるのです。

ケンタロウさんは、苦手な野菜を食べてもらうには「カレー粉をまぶしたり、子供が喜ぶ演出は必要」とアドバイスします。
子供はカレーが大好きです。
カレー粉を使えば、苦手な野菜を食べることもできるのです。

子どものキライを好きに

エスビー「香りとスパイスができることPROJECT」の、「子どものキライを好きに」は、まさにケンタロウさんが言う「カレー粉をまぶす演出」です。

この動画を見てください。

私はこれを見てもらい泣きしながら、自分の子供の頃を思い出しました。
私も、好き嫌いが多い方でした。
母もそれを知ってて、わざと嫌いな食材を使った料理を作っていたこともありました。

今でもはっきりと覚えていることがあります。
母の向かいに座る私に無理やり食べさせようと、ごはん茶碗に私の嫌いなおかずを乗せてくるのです。
しかも毎日です。

よく学校の給食で、嫌いなものを食べ終わるまで残らせるというのがありましたが、あれが家でも行われていました。
時には叩かれましたし、たとえ吐いても食べさせられました。
毎日嫌な思いをしながらもなんとか飲み込んでいましたが、今思えば親という圧倒的な力関係を利用した親ハラでした。

大人になり、自分で料理をするようになってわかったことがあります。
ずっと食わず嫌いだと思っていましたが、実は、母の作る料理はおいしくなかったのです。
母は料理が好きではなかったですし、味の好みも合わなかったです。
いつも同じ食材を使い、同じ調理法で、同じ味付けの、同じメニューしか出てきませんでした。
大鍋で作ったおでんは3日続けて出てきました。
最後は残った煮汁でうどんや味噌汁になり、煮詰まってやたら塩分の濃い汁を飲まされました。

そういうのを思い出すたびに、食育は本当に大事だなと感じます。
何を食べるかは栄養的にも大事ですが、どう食べるかも、人生を形作る上でとても大事です。
好きなものをおいしく食べる食事は楽しいです。
会話も弾んで幸せな気持ちになります。
ところが、嫌いものを力づくで食べさせられると食事どころではなく、ただ耐えるだけの時間になってしまいます。

私の家もテレビを見ながら食事をしていましたが、ついテレビに夢中になってしまって、何度も電源を消されたことがあります。
中学時代には、食事の時間イコール勉強やテストの話をする時間になり、それはイコール説教の時間でした。
学校から返されたテストの答案用紙を晩ごはんの時間に渡すのです。
照明は点いていても、気分は真っ暗です。
説教されながらの食事は、もはや食事ではありません。
好きなものもおいしく感じませんし、ひたすら目の前の食べ物を箸で口と胃に送る作業でした。

体のためだけの栄養ならサプリメントで十分ですが、食事はそれだけではありません。
「体にも心にもおいしい」が、幸せな食事です。
上の動画に出てきた子供たちは、たとえ嫌いなものでもおいしく食べることができて本当にうれしそうです。
そのうれしそうな子供の顔を見ることができたお母さんも、幸せな顔をしています。
嫌いなものを食べられるようになるのは、素晴らしいです。
おいしくて、うれしくて、幸せな気持ちになれるのは、もっと素晴らしいです。
たとえカレーがきっかけであったとしても、食べられたことが自信になることで、もっといろんなものが食べたいと思えるようになるのです。

今できること食わず嫌いを克服して、世界を広げよう。

 

お悩み相談室のページにもグッときます。

レシピページもありますが、動画も載せておきます。