「ケンタロウさんの好きな100のモノ・コト」の旅でわかったことと3つの気づき

雑誌「relax」(マガジンハウス)2003年6月号の「TAROS TALK」を見た瞬間、「これはブログにしよう」と決めました。

正しくは、「しなければならない」という使命感に駆られました。
誰に頼まれたわけではありませんが、背中を押された気がしたのです。
 

100への旅支度

と同時に、パパッとはできないなと直感しました。
100個もあるからです。
毎日ブログを書いていると、だいたいの作業時間がわかります。
ただ100個の好きなことを羅列するならあっという間に終わりますが、そういうわけにはいきません。
なぜなら「ミニ・モーク」と言われて、みんながわかるわけではないからです。
カレーうどんはすぐにわかっても、マグライトはあまり一般的ではありません。
「それはなんなのか」がわかるようにするには、それ相応の時間がかかります。

ブログを書く時は、いつも作業用BGMを聴くのですが、時間がかかりそうな時は環境音を聴くことにしています。
今回は、波の音にしました。
 
https://www.youtube.com/watch?v=284eberCFfI?start=3990

100の旅の始まり

いきなり書き始めてしまうと、いずれグッタリするのは目に見えています。
つまみ食いをするかのように、少しずつそのモノを調べたり、イメージに合う画像を探し始めました。
結果的に、そのやり方は大正解でした。
想像以上に大変だったからです。

まず、イメージ通りの画像が見つかりません。
たとえば、「トレーラーの前だけ」です。
トレーラーの画像はすぐに、しかも大量に見つかるのですが、前の部分がきれいに写った写真がなかなかないのです。
特に Instagram は検索するハッシュタグの使い方次第で思うような写真が見つかるかどうかが決まるので、そこでエネルギーを消耗してしまうのです。

3つのわかったこと

今回、ケンタロウさんの好きなモノを100個調べてわかったことは、次の3つです。

①知ってたこと
②知らなかったこと
③意外だったこと

知ってたことと知らなかったことの割合は、だいたい半分ずつでした。
お馴染みのこともありましたが、「へえ」と思うようなことも多かったです。
好きな人の知らなかったことがわかるのは、新鮮です。
特に、「え、なんでそれ?」と思うようなモノがあったのが印象的でした。
たとえば、アーティチョークです。
なぜアーティチョークなのか、どういうところが好きなのか、ものすごく気になります。

3つの気づき

「ケンタロウさんの好きな100のモノ・コト」の旅で、3つの気づきがありました。

①どうでもよくない

自分の好きなモノを100個紹介するのは、簡単です。
自分は何が好きかはよくわかっているからです。
でも、人の好きなことを自分のことのように紹介するのは、意外に大変です。
たとえば、Instagram で画像を検索していて、自分のことなら適当にチョイスできますが、好きな人のこととなると適当には選べません。
選んだ画像が好みじゃないかもしれないと思うと、どうしても慎重になります。
慎重になりすぎると、ますます見つからなくて、時間ばかりが過ぎてしまうのです。
好きな人へのプレゼントを探すのに似ています。
好きな人だからこそ、「どういうのが好みかな」と想像しながら探す時間が楽しいのです。

②ケンタロウさんと一体化

だいたいの下調べも終わって、あとは入力するだけと軽い気持ちでやり始めたのですが、調べてなかったことや手直しもあって、結局8時間くらいかかりました。
8時間と書くと長いですが、一瞬でした。
それほどに集中していました。
ケンタロウさんと一体化していたのです。
BGMで流していた波の音も、ほとんど耳に入っていなかったです。
それくらいグーッと深いところに入っていました。
人の好きなことを調べていたのに、まるで自分の好きなことのように感じていたこともあって、終わっても疲れはなかったです。

③想像するのが楽しい

アーティチョークもそうですが、「なんでこれが好きなんだろう」「どういう出会いがあったんだろう」と想いを馳せるのが、なによりも楽しいです。
宇宙飛行士もわかりませんが、ドロップキックはもっとわかりません。

私は、「ケンタロウさんの好きな100のモノ・コト」の旅の前は、好きな理由が知りたいと思ってました。
「その理由こそが知りたいのに」とまで思ってました。
「relax」には、ただ好きな単語だけが100個ズラズラッと並んでいるだけです。
今では、「relax」に感謝しています。
理由が書いてないことで想像する楽しみがあったからです。
もちろん、好きな理由も知りたいです。
でも、知ってしまった以上は、想像する楽しみはなくなってしまいます。
知らないからこそ妄想の世界に浸れるのです。
寒い冬、あったかい布団の中に入り込むような幸福感です。
本当は、知りたいです。
ものすごく知りたいです。
目の前にケンタロウさんがいたら、つい「なんでこれが好きなんですか」と聞いてしまいそうです。
グッとガマンします。

おまけ

松浦弥太郎さんの好きな100のモノ・コトも載っています。
1つだけ紹介しておきます。

ケンタロウのカレー