ケンタロウさんの好きな2つのフォント

「料理書のデザイン」(誠文堂新光社)には、アートディレクター有山達也さんが手がけた「小林カレー」(幻冬舎)が、どのようにデザインされたのかが書かれています。

 
出典:料理書のデザイン
鈴木めぐみ(誠文堂新光社)
 

ケンタロウさんの好きなフォント
①ヘルベチカ Helvetica

ケンタロウさんの好きなフォント
②ゴシック Gothic

早速、手持ちのケンタロウ本を見てみました。
挙げ出すとキリがないですが、全部ではないものの、ゴシック体系が多いです。

たとえば、近年の本で言えば、
・ケンタロウ 1003レシピ
(講談社/2010年4月)
 

・ケンタロウの日の出食堂
(ベネッセコーポレーション/2011年3月)
 

・ケンタロウの洋食 ムズカシイことぬき!
(講談社/2011年12月)
 

などは、どれもゴシック系です。

ケンタロウさんの好みを知った上でアートディレクターがその書体をチョイスしたのか、それともたまたまなのかはわかりません。
でも、多いということは、ケンタロウさんの意図を反映したのかもしれません。

私は、フォントフェチです。
特に、明朝体系が大好物です。
 

たかがフォントではない

本は、同じ内容でも、フォントによって印象がガラリと変わります。
フォントなんてなんでもいいということは決してありません。
たとえば、「小林カレー」はゴシック系ですが、もし明朝体なら、グッと上品な感じになったでしょう。
ゴシック系だからこそ、いい意味で力の抜けた、カジュアルな感じに仕上がっているのです。
 

「レシピさえわかればいい」では、作り手の思いを無視しているのと同じです。
本には、わざわざ「こういうところにこだわって作っている」とは書かれてありません。
こだわりが書いてないから、なんとなくで作っているのではありません。
書いてなくても、ちゃんと思いが込められています。
少しでも「なぜこのフォントなのだろう」と想像することで、より深く世界観を味わえることができるのです。
たかがレシピ本ではなく、一つの作品なのです。

今できること見えない思いも、感じよう。