【提言】ケンタロウ本「ふたりのハッピーメニュー」のエッセイは家庭科の教科書に載せるべき/その3

私は、ケンタロウさんのエッセイが好きです。

「ふたりのハッピーメニュー」(講談社)にもエッセイが収録されています。
読みながら思わず「そもそも料理ってなんだろう」と考えさせられました。
と同時に、これはぜひ学校の授業で取り上げてもらってほしいなと思ったのです。

授業といえば、先生が生徒に一方的に教える印象があります。
「正しい料理とは」や「料理のあるべき姿」を理屈として教えるのではなく、ぜひこの本のエッセイを教材にして議論してみてほしいです。

4つのエッセイを4回に分けて考えてみます。

出典:ふたりのハッピーメニュー
(講談社/2003年12月)

 

【その3】体のために食べるのか、おいしいから食べるのか

p41「野菜はおいしい」より

下記ページで、そのエッセイが読めます。

ケンタロウの恋するハッピーメニュー|焼き野菜のマリネ

野菜を例に挙げ、体のために食べるのか、それともおいしさで食べるのかがテーマです。

今の時代の食のキーワードは、健康です。
とにかく健康を抜きにして食は語れなくなっています。
いかに体に良いものを食べるかが、今の時代キーワードです。

ケンタロウさんは食わず嫌いはもったいないとした上で、「嫌いなものは無理して食べなくていい」と言います。
さらに「体に良くない食べ物でもおいしいなら食べる」とも言ってます。
体に良くなくても好きなものを食べようという主張は、教育的観点からは望ましくないかもしれませんが、一つの議論の材料としては面白いです。

健康と幸せ度

たとえば、
・体に良いけど、あまりおいしくないもの
・体には良くないけど、おいしいもの
なら、どっちを食べたいでしょうか。

ハッピー度で考えてみましょう。
・体はハッピーだけど、気持ちはそれほどハッピーじゃない
・気持ちはハッピーだけど、体はそれほどハッピーじゃない
どっちが本当にハッピーでしょうか。

健康が大事なのはよくわかりますが、それがイコールハッピーかどうかは別問題です。
体のためだからと好きなものをガマンしていては、それもツラいです。
何をどう食べるかは、もはや生き方です。
ケンタロウさんは「ごはんのしあわせ」(ソニー・マガジンズ)で、

誰になんと言われようとも好きなものを好きなように食べる

と言ってます。
体のために食べるのも一つですし、たとえ体に良くなくても好きなものを食べるのも一つの生き方です。

そう考えると、体に良いから善、体に良くないから悪、ではありません。
ともすれば「正しい正しくない」「いい悪い」と分けがちですが、幸せかどうかという軸が入ることで、どっちも正しいということもあり得るのです。
幸せの形は人それぞれです。
自分はどうありたいのか、何をどう食べるのがハッピーなのでしょうか。

体のために食べるのが大事でしょうか。
それとも好きなものを食べるのが大事でしょうか。
体にも良くて、かつおいしくするには、何をどうすればいいでしょうか。
人間らしく食べるとはどういうことでしょうか。