小林カツ代さんの「ママは天才!」は、ケンタロウさんファンの必読書だ。

カツ代さんの「ママは天才!」は、ケンタロウファンならぜひ読んでほしい一冊です。

ママは天才!

小林カツ代
(主婦の友社)
2007年3月発売

 

たまたまバッタリ出会った本

この本を知ったのは、図書館です。
最初から知ってたのではなく、たまたま見つけたのです。
危うく知らないまま、帰るところでした。
もし、ケンタロウ本だけ借りて帰ってたと思うと、ゾッとします。
それくらいすごい本です。

図書館でこの本を手に取った時のことは、今でもよく覚えています。
あまりに衝撃的だったからです。
パラパラとめくっただけでも、もうすでに泣きそうで、立ち読みできるような状態ではありませんでした。

ケンタロウさんを深く知るための教科書

この本には、今まで知らなかったケンタロウさんのルーツがたくさん書かれてあります。
ジャンル的には料理本ですが、ケンタロウファンにとっては、教科書のような本です。

いろんなケンタロウ本で、「僕はこういう味で育ってきた」と書かれてありますが、この本にはまさにそれが書かれてあります。
しかも、生み育てた人が書いてるのですから、説得力が違います。

今では「ケンタロウ」ですが、まだ「小林健太郎」だった少年が、いかに成長し、いかに母の味を自分のものにしていったかが、よくわかります。
同じケンタロウ本を読むのでも、この本を読んでるのと読んでないのとでは、読み方はまったく違ってきます。
ケンタロウ本をさらに深く読むための教科書であり、ガイドブックのような本です。

ケンタロウ本との共通点

実は、この本とケンタロウ本とある共通点があるのです。
そのヒントが奥付にあります。

「ママは天才!」のアートディレクションは太田雅貴さんです。
「ケンタロウのフライパンひとつでうれしい一週間!」(講談社)のアートディレクションも太田さんです。
たまたまの可能性もありますが、仮にそうだったとしても、こういう繋がりはうれしいです。
 

子供も参加

「ママは天才!」の奥付には「取材協力」の項目があって、なんとケンタロウさんの名前があります。
母の本なのに、ちゃんとケンタロウさんも関わっているのです。
さらに、ケンタロウさんの下の「石原まりこ」さんは、お姉さんです。
私は、これを見て背筋がゾクゾクしました。
こんな本はなかなかないです。
「ママは天才!」は、ただの料理本ではなく、まさに小林家の思い出が詰まった日記なのです。