ブックオフで見つけた「小林カツ代さんちのおいしいごはん」に貼ってあった付箋に、持ち主の人生を見た。

ブックオフで「小林カツ代さんちのおいしいごはん」(講談社)を見つけました。


黄色い何か

手に取ってパラパラとめくってみました。
すると、途中のページで黄色いのが、一瞬見えたのです。
気のせいかなとも思ったのですが、確かに黄色い何かが見えた気がします。
もう一度めくってみたら、やっぱり黄色いのがチラッと見えました。
薄い光沢紙で、まとまってめくれてしまってうまく見つけられません。

1ページずつめくって、ようやく見つかりました。
付箋でした。
この付箋で、この本は「買い」です。
この付箋がなかったら、買ってなかったかもしれません。
それくらい小さなメモ書きに、グッと引き寄せられました。

人によっては、こういう前の持ち主の付箋などはただのゴミです。
「買取チェックの時にちゃんと検品してよ」と思う人もいるかもしれません。
私は付箋があって、よかったです。
なぜならこの小さな付箋に、メモを書いた人の人生に想いを馳せることができるからです。

やや辛い

貼ってあったメニューは、「大根のしんなりサラダ」です。
こう書いてあります。

濃い塩なら塩小弱1でも多いかも
やや辛い

 
メモ
 
作ってみたものの、辛かったようです。
「濃い塩」とは面白い表現ですが、確かに精製か粗塩かなど種類で味の感じ方はあるかもしれません。

真面目な人

この持ち主は、きっと真面目です。
作った料理の気づきを付箋に書いて残しているからです。
うまくできなかったのがよっぽど悔しかったかもしれません。
もしかしたら、他にもいろんなページに付箋を貼っていたけど、この1枚だけ剥がし忘れてしまった可能性もあります。

どんな人か気になります。
男性なのか、それとも女性なのか。
何歳ぐらいで、どんな料理が好きで、これまでにどのメニューを作ったのか。
もともとカツ代さんが好きだったのか、初めてのカツ代本だったのか。

本自体は目立つ痛みもなくきれいで、とても大事に読まれていたのがわかります。
手放すことになったきっかけも聞いてみたいです。

189円の出会い

この「小林カツ代さんちのおいしいごはん」は税込210円で、レジでさらに10%引きでした。
安過ぎです。
ただでさえ安いのに、ケンタロウさんが描いたイラストもあって、こうやってブログにも書けて、すでに元が取れています。
いい出会いがありました。
 

ケンタロウ本に挟まってた爪楊枝