【ケンタロウさん】音楽も、調味料になる。

「ケンタロウ+キッチンでおいしい生活」(ソニー・マガジンズ)の「豚と小松菜のピリッとカンタン炒め」で、炒め物をおいしく作るコツが書かれています。

 

「手早く、勢いよく」。
これは、いろんな人がよく言うフレーズです。

ケンタロウさんは、そこで終わりません。

「音楽も穏やかでココロ休まるボサノバなんかじゃだめだぜ。
派手なファンクやゴリゴリのロック、敵意むきだしのヒップホップにでも変えて作ること」。

いかにもケンタロウさんらしい提案です。

普通、料理と音楽は関係ありません。
別物です。
音楽がなくても料理は作れますし、音楽がないからといって味に影響するものでもありません。
でも、ケンタロウさんにとって音楽は、塩加減と同じくらい大事な要素なのです。

ケンタロウさんは、こう続けます。

「そういうことは誰も言わないけれど、それだけでもずいぶん違う」。

確かに料理本で「この料理を作る時には、この音楽をかけましょう」とは見たことがありません。

音楽は、調味料ではありません。
調味料がないと味付けに困りますが、音楽がなくても料理はできます。
あくまでも気持ちの問題です。
「料理に気持ちなんて関係ない」と言う人もいるかもしれません。
今やロボットが料理を作る時代です。
味や見た目が完璧なら、ロボットが作ろうと人間が作ろうと、どんな状況で作ろうと関係ありません。
でも、人間が作るのですから、気持ちは大事です。
好きな人のためにカレーを作ろうとテンションが高くなっているのに、暗い曲を聴きながら作ったら気持ちまで暗くなって、ぼやけた味になってしまう気がします。

大掃除する時にはテンションが上がる曲が合うように、料理にも合う曲はあるのです。
「料理に音楽なんて関係ない」と言う人は、人の気持ちがわからない人です。
人の心は繊細です。
人の気持ちがわからない人は、人に優しくすることはできません。
味も繊細です。
たとえば、カップラーメンでも、説教されながら食べるのと、好きな人と食べるのとでは、味わいはまったく違います。
それくらい感じ方で味は変わってくるのです。

誰も言わないから、どうでもいいということではありません。
音楽があるないは、ちょっとしたことです。
ちょっとしたことだけど、大事なことなのです。
ケンタロウさんにとって音楽は、おまけや飾りではなく、その場の空気を変え、味を決める調味料です。
決してどうでもいいことではないのです。

今できることちょっとしたことに、気づこう。

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