ケンタロウさんが無心で作りまくったねぎごま焼きめし

出典:小林カツ代のおいしいがいちばん
大和書房

「ケンタロウの葱ゴマ焼きめし」より

この話は、1995年1月に起こった阪神淡路大震災の後、ケンタロウさんが母カツ代さんとボランティアに出向いた時のエピソードです。

ケンタロウさんも動物が大好きですが、カツ代さんはそれ以上に動物を愛しています。
ケンタロウさんとカツ代さんが向かったのは、被災した動物たちの世話をしている動物保護施設「アーク/ARK」(Animal Refuge Kansai)です。
お二人は、そこで活動されている方たちのために料理で手助けをするのです。

ただ、そこにいる人たちの大半がベジタリアンで、食事は豆の水煮缶だけだったそうです。
そこにある食材は、ねぎとごまです。

ここで2通りのタイプに分かれます。

①ねぎとごましかないと思う人
②ねぎとごまがあると思う人

ねぎとごましかないと思う人は、ねぎとごましか見ていません。
視野が狭くなっているのです。
ねぎとごまがあると思える人は、俯瞰して見ています。
視野を広くすることで、「じゃ、これが作れる」とアイデアが生まれるのです。
冷蔵庫の中の残ってる食材を確認するような感覚です。

ケンタロウさんが考えたのが、ねぎとごまの焼きめしです。
ご飯を炊き、大量のねぎを刻んで作り始めました。

楽しい状況ではないですが、でも、そういう中でも楽しんでるケンタロウさんが目に浮かびます。
歯を食いしばりながらの「なにがなんでもやらなきゃ」ではなく、淡々と動いているような気がするのです。

ケンタロウさんは、3月だというのに、作りながら汗をかき、しばらくは右手がしびれていたそうです。
まるでアスリートがゾーンに入ったかのように、夢中になって作っていたのがわかります。

カツ代さんは、「みんな幸福な気持ちになれるなんて、料理ってほんとにすばらしい」と言っています。
料理には、食べる人はもちろん、作る人も、みんなが幸せになれる力があるのです。

「アーク」のサイトには、カツ代さんのことが載っています。

小林カツ代さんのご冥福をお祈り申し上げます|アークニュース|ニュース|アークとは?|アニマルレフュージ関西 | Caring. Rescuing. Rehoming.

↓ カツ代さんと親交のあったアーク代表のエリザベス・オリバーさんです。

 

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ケンタロウさんは、渡辺有子さんとの対談で、「ベジタリアンなど(料理に)制約があると気合が入る」と言っています。
もしかしたらこのボランティアのことを言ってるのかもしれません。

「渡辺有子のしあわせな食卓」にケンタロウさん友情出演