【ケンタロウさん】パエリアで、人生を学ぶ。

ウェブ連載版「ケンタロウのおいしいごはんABC」の「パエリア」の読者からの質問は、まるで人生相談です。

MouRa|ケンタロウ、レシピ|ケンタロウのおいしいごはんABC

知人にパエリアの失敗話をしたところ、「どこを失敗するわけ?」と言われたそうです。
きっと話した彼女は、「ああ、わかるわかる、パエリアって難しいよね」と言ってくれるのを期待していたのです。
料理の話でさえ、言っていい人と言ってはいけない人がいるんだというのがわかってショックを受けたかもしれません。
その知人がまさかそんな風に返してくるとは思ってなかったのです。

ケンタロウさんは、「その言い方はひどいね」と言ってくれて、頑張ろうよと味方してくれています。
料理の話ではなくなっていますが、このやりとりの映像が浮かんできます。

私はこの話を読んで、あることを思い出しました。
ブログの設定がうまくできなくて、数日間アクセスできない状態になっていました。
いろいろ検索して試してみるのですが、できないのです。
使っているサービスに質問ができる掲示板があるのを知って、投稿してみました。
その掲示板は、公式なサポートではなくて、そこを見たユーザーが善意で返信してくれるシステムです。
ありがたいことに、すぐに回答を書き込んでくれました。
ただ、解決には至りませんでした。

今度は、別の人がこんな書き込みをしました。
「自分の能力でできないのなら諦めた方がいい」。

この人は、他の人の質問にも書き込みをしていて、どれも高圧的で見下してるような感じでした。
おそらく知識も豊富な上級者なのでしょう。
だから、「あなたのような初心者は手を出さない方がいい」と言ったのです。
私はこういう人とは関わらないほうがいいなと思い、ページを閉じました。

私は、わからないことがあったので、掲示板に質問したのです。
それなのに「自分の能力でできないのなら」と言われたら、質問すらできなくなってしまいます。
そのための掲示板です。
誰にも頼らず自分の力だけで解決できるのが能力なら、質問することも、能力の一つです。
確かに私は設定の仕方がわからなかったので、能力の限界でした。
いっぱいいっぱいでした。
「だったら諦めた方がいい」という考え方は、挑戦を否定しています。
これは、あらゆることに通じます。
やってはいけないことに対して「諦めた方がいい」と言われるなら納得できますが、そうではないのです。
自分の能力を高めようとするのは、挑戦です。
チャレンジです。
チャレンジしなければ失敗もしませんが、成長もありません。
誰もが最初は初心者です。
自分の能力の限界を少しずつ乗り越えながら経験値を増やしていくのです。
「自分の能力でできないのなら諦めた方がいい」は、現状維持です。
それは劣化するのと同じです。
筋肉で考えると、わかりやすいです。
筋肉は常に鍛えておかないと、どんどん衰えていきます。
退化していくのです。
何もしないままだと、現状維持どころか、老化一直線です。

ブログの設定は、その後も悪戦苦闘が続きました。
予想以上に時間がかかりましたが、いろんな人に助けてもらいながら、なんとか解決できました。
私は、能力の限界を超えたのです。
失敗もしましたが、学んだことの方がはるかに多かったです。

ケンタロウさんは、最後に「悔しさをバネにして何倍も高く跳ぼうよ」と言ってくれています。
最高のアドバイスです。
質問した女性は、きっとパエリアでは失敗しなくなったことでしょう。
同時に、人間関係も見直したかもしれません。

私も、「諦めた方がいい」と言われたことで、昨日の自分を超えることができました。
料理に限らず、何事も失敗しないに越したことはありませんが、失敗することでしかわからないこともあります。
いかにそれに気づけるかです。
「諦めた方がいいよ」と言われて、「はい、わかりました」と納得していたら、成長も進歩もありません。
できなくても、失敗してもいいのです。
そこから学べばいいのです。

今できること思いっきり失敗しよう。

 

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