【ケンタロウさん】料理は、手作り第二主義でいい。

ケンタロウさんは、「料理は全部が全部手作りでなくてもいい」と言います。

なんとなく「料理は手作りが一番」という思い込みが、どこかにあります。
すべての料理が手作りできればそれに越したことはありませんが、時間的にもできないことがあります。
たとえば、コロッケは一から作るとなると、手間も時間もかかります。
しかも揚げ物は後片付けも大変なので、敷居が高いです。
そういうコストを考えると、結果的に買ったほうが安くなります。

手間とおいしさは別問題

講談社オンラインマガジン「Web現代」連載「ケンタロウの恋するハッピーメニュー」の「手巻きサンドイッチ」のエッセイには、

料理は手間をかけて手作りすればおいしくて楽しくなるわけじゃない

とあります。

ケンタロウの恋するハッピーメニュー【手巻きサンドイッチ】

コロッケも、不慣れな人にとっては難易度が高いメニューです。
揚げ物は油の温度も難しいです。
完全に火が通ってなかったり、べちゃっとした仕上がりになってしまうこともあります。
作ってる本人にしてみれば「こんなに頑張ったのに」という気持ちの反面、思ってたようにできなかったら、ダブルでショックです。

ケンタロウさんは、おいしいことが何より一番大事と考えています。
手作りかどうかではないのです。
料理なんかしなくても、毎日外食でもいいとさえ言います。

出典:「ケンタロウの121レシピ なんでもありッ」(学習研究社)

カツ代さんも、

「おいしく作る」っていうことに誤解がある

と言います。

出典:「たべる、たいせつブック」(コープ出版)

ちゃんとした料理=手作り
ではないのです。
それは、「手作りではないから、ちゃんとした料理じゃない」ではないということです。

それぞれの事情で作りたくてもすべてが手作りできるわけじゃない。
子どもに手作りを食べさせたいのは親心だけど、したくてもできないときもある

出典:「カツ代流ほのぼのおかず ケンタロウ流思いっきりメシ」(講談社)

愛よりもおいしさ

よく「料理は愛情」と言います。
手間をかけたから愛情がたっぷり詰まってると思いがちですが、そうではありません。
手間と愛情は関係ありません。
手間をかけなくても愛情を込めることはできますし、愛はなくてもおいしい料理は作れるのです。

手作りの料理が一番だと考えないのが、料理を楽しくするコツです。
まずは、「おいしく、楽しく」です。
おいしくて、楽しければ、手作りの料理がほとんどなくてもいいのです。
5分でできる料理にも、15分でできる料理にも、それぞれのよさがあります。
どっちが素晴らしいかは比較はできません。
どっちも素晴らしいのです。
その状況に応じて、楽しめればいいのです。
手作りかどうかよりも、「今自分はこの状況を楽しんでいるか」の方がよっぽど大事なのです。

今できること手作りに、こだわらない。