ケンタロウさんの3つの魅力

ケンタロウさんの魅力は、3つあります。

①敷居の低さ

料理をする上で、敷居が低いことは大切です。
特に、料理の「り」もわかってないような初期の段階はとても大事です。
「ヒマすぎるから料理でもしよ」というシチュエーションはそうそうありません。
ほとんどは時間に制約があります。
仕事でクタクタに疲れて遅い時間から作らなければならないこともあります。
そんな時に、料理の前にまず気合いを入れなければならないのは論外です。

ケンタロウレシピはムダなエネルギーも必要なく、サッとキッチンに立てます。
ケンタロウさん自身も、いろんな本で「気楽にやろうぜ」と言ってます。
ルールなんてどうでもいいということじゃなく、大事なことはそこじゃないという精神です。

包丁の持ち方より、ちゃんと切れておいしく作ることの方が大事

そう言ってもらえると、作る側も救われた気分になります。
「こうあるべきだ」に縛られるより、「もっと自由にやろうぜ」がケンタロウレシピです。

②「そんなんどこに売ってんねん」な材料を使わない

どのケンタロウレシピも、普段料理する人なら普通に家にあるような材料しか出てきません。
買ったはいいけど、二度と使わないような特殊な材料はまず使いません。
珍しい材料とか調味料に限って、1回に使う量がほんのちょっとです。
たいてい腐らせてしまうか賞味期限切れになるのがオチです。

レシピ本の中には、聞いたことないような材料が出てくることもあります。
いつも行く店には売ってないような材料が出てくるレシピはパスしてしまいます。
それが続くと「もーやーめた」となって、そんなレシピ本を見るのもイヤになってしまいます。
家にあるいつもの材料でパパッと作れるのは、料理においてとても大事なポイントです。

③オシャレの押し売りはしない

「ほら、この料理オッシャレやろ」とドヤ顔で言いたげなレシピ本をよく見かけます。
たまにならオシャレな料理もいいですが、毎日の料理でオシャレさを求めていたらだんだんと疲れてきます。

ケンタロウ本はガチガチなオシャレを全面に押し出すことはしません。
普段使いできるちょっとした工夫が、本当のオシャレです。
結果的にオシャレになってるのはいいですが、オシャレありきのレシピ本は見てて疲れます。

ケンタロウさんは、いつも「現実的な料理がいい」と言います。
確かにどのケンタロウ本のどのレシピも気楽で、毎日でも作れる料理ばかりです。
だからと言ってダサくもなく、ちゃんとオシャレさもあります。
料理もちょうどいい塩加減がおいしいように、ケンタロウ本はオシャレさもちょうどいい塩梅なのです。