レシピではなく、言葉でケンタロウ本を読む。/ごはんのしあわせ
- 2019.09.16
- ケンタロウさん
私は「ごはんのしあわせ」(ソニー・マガジンズ)が大好きです。
ごはんのしあわせ
「ごはんのしあわせ」は濃いです。
特濃です。
「ごはんのしあわせ」は熱い本です。
何度読んでも、ジーンときます。
まったく飽きません。
私は「ごはんのしあわせ」をレシピ本と思って読んでません。
完全に自己啓発本です。
哲学書と言ってもいいです。
好きなポイントは、いくつもあります。
・手作り感がある本
・細山田デザイン事務所が手がけてる
・ケンタロウさん手書きのページがある
・スタイリングはケンタロウさん
・撮影は木村拓さん
・イラストがある
・クロタロウくんが出てる
特に好きなのは、ケンタロウさんの言葉です。
しかも4箇所もあります。
①はじめに
まえがきなのに、すでに熱いです。
最初からトップスピードです。
ケンタロウさんにとっての「しあわせなごはんとは」が書かれてあります。
もし本屋さんでこの「はじめに」を立ち読みしていたら、間違いなくレジへダッシュします。
②パラパラチャーハンへの道
チャーハンチャーハンチャーハンはさいこう
で始まるチャーハンエッセイです。
チャーハン×3です。
誤植ではありません。
ケンタロウさんのチャーハンへの思いを文字にしたら、×3になってしまったのでしょう。
きっとそうです。
たぶん料理が好きになったのはチャーハンのおかげだ
だからチャーハンにはまずお礼を言おう
チャーハンへの思いは止まりません。
もちろん、パラパラにするポイントも教えてくれています。
でもやっぱり最後も、チャーハンへの愛です。
チャーハンチャーハンチャーハンは、ほんとにまったくさいこうだな
どうにもこうにも好きなのです。
③カレーはさいこう!
食べ物中で、たぶんカレーがいちばん好きです
で始まるカレーエッセイです。
チャーハンと同じように、カレーへの思いを淡々と綴っています。
書き方は淡々とですが、思いは熱いです。
大好きなカレーのことですから、冷静でいられるわけがありません。
どうやっても熱くなってしまいます。
何度も「好き」と告白しています。
読んでいるこちらが赤面してしまうほどです。
やっぱり最後も、カレーへの愛です。
いちばん好きです
④ごはんのしあわせ
書名と同じタイトルのエッセイです。
ケンタロウさんの手書きです。
このエッセイのためにこの本があるようなものです。
私の中では、数あるケンタロウさん本の中でも、ベスト3に入るエッセイです。
それほどに好きです。
ケンタロウさんの覚悟や生き様、哲学が感じられる4ページです。
単なる主義主張で終わらず、ちゃんと問題提起になっているところがケンタロウさんらしさです。
家庭科の教科書に載せてほしいくらいです。
4つの問い
私にとって「ごはんのしあわせ」は、この4つの文章で満腹です。
レシピはなくてもいいくらいです。
4つの文章には、ケンタロウさんから読者に向けた問いがあります。
もちろん「これが問いです」とは書かれてありません。
私がそう感じているだけです。
①あなたにとっての幸せとは
②あなたにとってのチャーハンな存在とは
③あなたにとってのカレーな存在とは
④あなたにとっての食べることとは
満腹になる理由は、この4つの問いです。
「自分はどうだろう」とじっくり考えることで山盛りのおかずを残さず食べた気になるのです。
「ごはんのしあわせ」は、レシピ本の顔をした哲学書なのです。