【レシピあり】ケンタロウさんも喜んで食べた母のバナナケーキ

カツ代さんのバナナケーキのエピソードが素敵です。

バナナケーキ

仕事を終え、ほっと息つくヒマもなく夕食の買い物と食事作り。
私がこうしてペンを持つ時間を得るまでの間に、しなければならないことが山のよう。遠足に行ってきた息子の話に耳を傾け、娘の書きとり試験の報告を聞き、夫に税金の多さをぐちり、食事の後片付けやあれやこれやしていたら、もうこんな時間になったのです。
たった一人、いつものようにブラックのコーヒーを入れ、レコードをかけ、食卓で書いている私の目の前に、まだ少し甘い香りをのこしたバナナケーキが一切れ。
私が食べるのを忘れていたもの。
ああ、夫と子供がいなかったら、多分こんなにも慌ただしい中では決して焼かなかったであろうな、と思うバナナケーキ。
「ママ、きょうのデザートは?」
「バナナケーキよ」
「やったア」
卵白がいっぱい余ったので、きょうのバナナケーキは卵黄が一個分とあとは白味ばっかり。
バターにマーガリンも混ぜました。
お店屋さんならこうはいきますまい。
えー本日のバナナケーキは卵をちゃんと使いました。
えー本日はほとんど卵白で、バターもマーガリンを入れてごまかしました……なんてことはネ。
そろそろバナナも傷みそう、早く食べないと黒くなりそう、と思うときぜひ焼いてほしいケーキです。
一日中仕事に追われていたからこそ合間をみて作ったのです。
家で作るお菓子のよさは、家族をふわりと包むやさしさを持っています。
このケーキを焼くと、それこそ家中が何ともいえない甘い香りに包まれます。
とっても簡単。
冷めたほうがより美味。
子供たちは冷たいミルクと一緒に食べるのが大好き。
さあ私も食べ忘れのこの一切れ、真夜中だけど、食べちゃおっ。

引用:小林カツ代のおいしいがいちばん!
(大和書房)
「慌ただしい日々だからこそのバナナケーキ」より


素朴なバナナケーキの作り方

上の話を読むと、作らない理由はありません。
むしろ、早く作りたくてウズウズするくらいです。

素朴なバナナケーキ | KATSUYOレシピ

数多いバナナケーキのバリエーションの中のひとつ。