「その手があったか」に気づくと、料理はもっと楽しくなる。/ケンタロウさんの目玉焼き丼

「あっ、その手があったか」に気づけると、一気に明るくなります。

Dilemma

まず、この動画を見てください。

その手があったか

上の動画のタイトルは「Dilemma(ジレンマ)」です。
板挟みや葛藤のことです。

dilemma(ジレンマ)の意味 – goo国語辞書

彼は細い通路を行こうとしますが、横長の頭が邪魔をして進めません。
一瞬、「どうしたものか」と考えます。
「あ、そうだ」と思い付いたのが頭の両端を切る方法でした。
「ああ、横向きになればいいんだ」となるかと思っていたらまさかの切断です。
「違う違う」とツッコむところです。
すぐ後ろからやってきた人は横向きになってカニ歩きで入って行きます。

ケンタロウ本の「その手があったか」

ケンタロウ本は「その手があったか」の宝庫です。
たとえば、「ケンタロウ+キッチンでおいしい生活」(ソニー・マガジンズ)の「目玉焼き焼き肉丼」です。

目玉焼き焼き肉丼

目玉焼き焼き肉丼。
目玉焼きと焼き肉をごはんにのせる。
それだけ。
ばかみたいに簡単だけれど、ばかにはできないおいしさなんだぜ。
冷蔵庫開けたら卵と肉しかない。
そんな時は迷わず目玉焼き焼き肉丼を作る。
黄身の表面にうすーく白い膜がはったら完成。
黄身がカチカチの目玉焼き焼き肉丼なんてだめだぜ。
料理ってこんなのでいいの?
いいんだよ。

引用:ケンタロウ+キッチンでおいしい生活(ソニー・マガジンズ)
4ページより

目玉焼き丼

「とびっきりの、どんぶり」(文化出版局)の「目玉焼き丼」も「その手があったか」メニューです。

食べたいときがうまいとき。

あつあつご飯に目玉焼きをのせただけ。
で、目玉焼き丼。
そんなことでいいのか、と思われるかもしれないけれど、そんなことでいいのだ。
どんぶりなんて、そんなに手を替え品を替え、手間ひまかけてよりかけて、素材や技術の粋を結集させて作るものじゃないと思う。
食べたいときにガガッと作って、ガシガシ食べる。
絶対にそういうものだ。
だから目玉焼き丼。
冷蔵庫を開けて卵とハムがあれば作れる。
いい感じに半熟になった黄身をくずし、しょうゆをからませて食べれば、そのへんの手間ひま料理だって、コウベを垂れるようなうまさなのだ。

引用:とびっきりの、どんぶり(文化出版局)
8ページより


そんなことでいい

ケンタロウさんは「目玉焼き焼き肉丼」で「こんなのでいい」、「目玉焼き丼」では「そんなことでいい」と言っています。
料理には、大なり小なり思い込みがあります。

・ちゃんとしないといけない
・こうしなくちゃいけない
・〇〇してはいけない

でも、あらゆることはただの思い込みなんだと思えるようになると、前がパッと明るくなります。
オイルサーディンの缶詰を、缶詰のまま調理してもいいのです。
料理が楽しくなるコツは、どれだけ「その手があったか」に気づけるかどうかなのです。