【ケンタロウさん】野菜を安く買って余らせてムダにするなら、ちょっと割高でも使い切れる分だけを買う。

人生で2冊目のケンタロウ本を買った人が素敵なエピソードを紹介してくれています。

ケンタロウさんの教え

ふたりのハッピーメニュー

里芋@ぼんふぃーさんが買った本は、おそらく「ふたりのハッピーメニュー」(講談社)です。

1人分や2人分のごはんを作るのは、4人分や6人分作るのと変わらず、とても素敵なことだ。
家族みんなの分というんじゃなくて、自分だけや、好きな子の分だけ、という点では、さらにもっと素敵ともいえる。
でも、4人分や6人分作る時には起こらないモンダイが起こることがある。
それは、素材が余りやすいということ。
素材を使い切るには、作る量が少ないから、モンダイが起こるのは当たり前なのだけれど、でもしょうがない、ということにはならない。
「余らせてムダにしてしまうのが嫌だから、料理をする気にならない」という人だっているだろう。
確かに、この前までは元気だったホウレンソウが、冷蔵庫の中で悲しい姿になっているのを見つけるのは心が痛む。
だからおれは、まず買い物をする時に、できるだけ小さい単位で買うようにしている。
野菜4コパックよりも、1コだけ買う方が割高なことが多いけれど、でも結局ムダにしてしまうなら、1コずつ買った方が安い。
大根みたいに、切り売りされていても、それなりにでかいものは2種類、味と歯応えの違うものを作る。
たとえば煮物と浅漬けとか、キンピラとシラスおろしとかね。
茹でておいしいものは、茹でてしまってから冷凍しておく。
解凍しただけで使えるし、なんでもなかったうどんが、急に豪華になる機会が訪れたりして、うれしい思いをすることだってあるから、とてもいい方法だと思う。
まずは少しずつ買う。
で、使い回す。
で、最後は冷凍、というのがおれのやり方だな。

引用:52ページ「野菜を悲しい姿にさせない」より


大根がいつも余っちゃう

「使い切れる分だけを買おう」とアドバイスするエッセイは、他にもあります。

「大根っていっつも余っちゃって困ってます」と、よく言われる。
この前も友達の奥さんに言われた。

確かに大根は半分に切られたやつを買ったとしても、それなりにボリュームがある。
「まあ、そうですよね、半分でも結構デカいですもんね」と言うと、多くの人が、「いや買う時は1本買うんです。その方が割安だから」と言う。

友達の奥さんも買う時は1本とのこと。
え?
1本買っちゃうの?
いつも余って困っちゃうのに?
と毎回思う。

1/2本は切る手間などを考えると、単純に半分の値段ってわけにはいかず、少し割高なことが多い。
でも、もし余っちゃって困るなら、半分を買った方が結果的には安いとさえ言えるんじゃないかと、毎回、思う。

とはいえ、何だか高いものをすすめるようで気がひけるし、もうすでに買っちゃった物のことをとやかく言っても始まらないので、結局はビシッと「そんなにいつも困ってるなら、そろそろ買う時に考えろよな」とは言えない。

一部引用:鶏と大根と油揚げのサッと煮|ケンタロウのひと皿勝負より

野菜を育てた人の思いもムダにしない

「ここをこうするとおいしくなる」といった調理とは直接関係ないことなのにちゃんと守っているところに感動します。
買った野菜をムダなく使うのは、おいしく作ること以上に大事なことです。
そこに気付ける人は、間違いなく料理上手です。