hontoでケンタロウ本レビューを読んでみた/元気な一汁一菜編その2

「ケンタロウさんの料理は野菜が少ない」と言っている人がいました。

この人は、ケンタロウさんの、どの本(雑誌)を見たのでしょうか。
量も種類も、相対的なものなので、たくさん使っていても、それを上回るものと比べれば、少なくなってしまいます。

編集上の理由

本(雑誌)には、テーマがあります。
ケンタロウさんの好きなように作っていいという設定は、あまりありません。
たいていテーマとなる食材や調理法が決められていて、それに沿った料理を提案します。
テーマによっては、どうしても分量や割合的に野菜が少なくなってしまうことがあります。
たとえば、鶏肉がテーマなら、当然、鶏肉がメインになります。
鶏ミンチを使ったサラダも作りますが、見た目のインパクトを考えれば、鶏ミンチは弱いです。
どうしても大きなモモ肉のソテーが優先されます。
そうなると、野菜は和え物や添え物になるので、割合として少なくなります。
あくまでもバランスの問題です。

この人は、「前から気になってた」とも言ってます。
いくつかの本や雑誌を見たのでしょうが、ケンタロウさんの料理は、決して野菜が少ないということはありません。
野菜がメインの本もいくつもありますし、野菜メインのページが組まれた本も多いです。

野菜ばっかり
(文化出版局)

Amazon「なか見! 検索」で、「野菜ばっかり」の一部レシピが閲覧できます。

ケンタロウの早うま野菜レシピ
(ソニー・マガジンズ)


 
ケンタロウさんのイメージとして、確かに肉っぽい印象はあります。
気持ちはわかります。

講談社オンラインマガジン「Web現代」の連載「ケンタロウの恋するハッピーメニュー」の「焼き野菜のマリネ」の回では、「野菜を食べて不健康になると言われたとしても、食べる」と言ってます。
理由は「おいしいから」です。
それほどにケンタロウさんは野菜が好きです。
野菜が少なく見えるのは、ケンタロウさんの意向ではなく、編集上の理由なのです。

自分次第

たとえば、誰かに作ってもらったり、お店で頼んだメニューの「野菜が少ない」なら、まだわかります。

レシピ本を見て自分が作る場合は、「野菜が少ない」と感じたなら、増やせばいいのです。
自分のさじ加減次第です。
増やすのも減らすもの、自分の好きにしていいのです。
この人は、きっと真面目な人です。
量も種類も、レシピ本の通りでないといけないと思っています。
本当はもっと食べたいけど、本ではキャベツ1/4になってるから、ちゃんとそれを守ってしまうのです。
それも一つですが、レシピ本は、あくまでも「こういう作り方ができますよ」というサンプルです。
レシピ本の言いなりになる必要はありません。
自分が主役です。
レシピ本はサポートなのです。
自分が食べたいように作っていいのです。

参照ページ

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