ケンタロウさんがいるつもりで、探してみる。

ケンタロウさんがなかなか見つからないのです。

スーパーでもらえるレシピが載ってる冊子があります。
たとえば、調味料が並んでる棚に「ご自由にお取りください」と書いてあるラックが置いてあったり、紐でぶら下がっている場合もあります。
その商品の使い方はもちろん、レシピが載っていて、よくもらっていました。

レシピ監修:ケンタロウ

お目当ては、ケンタロウさんです。
「レシピ監修:ケンタロウ」の文字が見たくて、冊子を見つけるたびにもらっていた時期があります。
しかし、その文字に出会ったことは一度もありません。
薄々、中を見る前から「これもケンタロウさんじゃない」というのは気づいています。
でも、「もしかしたら」の気持ちも少しは残っているので、ダメモトでもらってみるのです。

ケンタロウさんじゃなくても、いちいち落ち込みません。
「次はそうかも」と期待するからです。
たぶんいないだろうなと思いながらも、探してみる。
いなくてもガッカリしないコツは、期待値をできるだけ小さくしておくことです。
期待してしまうと、その分、いなかった時に落ち込みます。
ダメモトで探すのです。
もしいたらラッキー、儲けもんです。
そう思いながらもらった冊子も、かなり増えました。
ある意味、敗戦コレクションです。
まだ諦めてません。

今でもスーパーでレシピが載った冊子を見かけると、つい「レシピ監修:ケンタロウ」を探してしまいます。