ケンタロウさんも読んだ「プロフェッサーPの研究室」

「ケンタロウと秘密の料理道具箱」(集英社be文庫/2006年)をパラパラとめくっていたら、気になる本が目に入りました。

「ある日のキッチンから/収納編」の、ル・クルーゼの隣のマガジンラックに絵本らしき本が見えています。
ハッキリとは見えないのですが、見えている字だけで検索してみたら、バチッとヒットしました。


プロフェッサーPの研究室

「プロフェッサーPの研究室」(岡田淳/17出版)です。

私も、早速読んでみました。

発明に明け暮れる教授のお話…
と書くと、偉人伝のような絵本を思い浮かべますが、そこらへんにいそうな垢抜けないおっさん教授が発明するのは、実にくだらない物ばかりなのです。
「小学生かっ」とツッコミたくなるほどにバカバカしいです。
人のためと言いながら、明らかに私利私欲のためだったり、何の役に立つのかわからない物がほとんどです。
 

料理は発明

発明品はくだらないのですが、この教授は根っからの発明家です。
いい意味で、鈍感なのです。
神経質すぎる人は、発明家や研究者には向いていません。
失敗に目がいってしまって、いつまでもウジウジと考え込んでしまうのです。
失敗しても、1秒後には失敗したことすら忘れてしまうような人が研究者に向いています。
この教授も、いつも失敗しています。
失敗の方が多いくらいです。
それでも腐らず、研究室に入って発明をしています。

料理も、ある種、発明です。
当然、失敗もします。
失敗から次のネタが見つかることも多いので、いちいち失敗を気にしていても、先に進めません。
むしろ、失敗をしないといいものはできません。
この教授のように、図太くておめでたいくらいに能天気なタイプの方がいいのです。

もしかしたら、ケンタロウさんもそういうところが気に入ったかもしれません。
ケンタロウさんは、この絵本をどうやって知ったのか、気になります。

ふたたび