【ケンタロウさん】こぼれ落ちるかけら一つ残さなかった母のキッシュ・ロレーヌ/レシピあり
「SANKEI EXPRESS」連載「ケンタロウのひと皿勝負」に「キッシュ風オムレツ」があります。
母のキッシュ
うちの母親は同業の料理家で、知っている人にはいかにも日本のおふくろさんみたいな、芋の煮っころがしが似合うようなタイプに思われていることが多いけれど、実は案外家では洋風のメニューも多くて、たとえばキッシュは子供の頃から定番だった。
とはいえ、子供の頃からキッシュなんて当たり前に食べていたぜ、という、まるでブルジョアのぼっちゃんみたいな話も、カツ代(母親の名前)が作って俺が食べてたってことになると、洒落た感じがまったくしないよな。
おやつともごはんともいえない存在のキッシュは、子供にとってかなり魅力的なもので、とても好きだった。今回はそんなキッシュの超手抜きバージョン。
オーブンも使わない。
冷凍のパイシートは誰が焼いたって100パーセント膨らむし、卵はうまくオムレツにできなければスクランブルエッグにすればいい。
味はおんなじだから。
気分としては休みの日の朝ごはんかなあ。
とにかく簡単だから普段の朝ごはんにだって作れるな。うちの定番の本当のキッシュは機会があればまた紹介します。
引用ページ:キッシュ風オムレツ|ケンタロウのひと皿勝負
(公開日:2009年11月12日)
カツ代さんのキッシュ・ロレーヌ
上のケンタロウさんのキッシュエピソードを頭に入れつつ、カツ代さんの話を読めば、点と点が一気につながります。
「小林カツ代さんちのおいしいごはん」(講談社)に「キッシュロレーヌ」が収録されています。
おそらくケンタロウさんも食べたであろうレシピです。
「うちの味 あれこれ」には、こうあります。
めったに作らないからこそ、夫や子供はドイツシチューのソース一滴までポテトだんごでこそげ取り、キッシュロレーヌのほろほろ落ちるカケラ一片も「おっと大変」と口に運ぶ。
こぼれ落ちたかけらも残さず食べるのですから、いかにおいしくて好きだったかがよくわかります。
「キッシュロレーヌ」の紹介文には、こうあります。
自分で言うのもなんですが、このパイのサクッ、ホロッとした口当たりは世界一!
それで切り分けるのが難しく、手がかかっても1個ずつ小さく作るしかないのです。
パイ生地がよくできるので、冬の声を聞いてからのお楽しみです。
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