【母との思い出】ケンタロウさんも行ったとしまえんが閉園。

としまえんが閉園しました。

としまえん

 

水と緑の遊園地 としまえん | 豊島園

2020年8月31日 としまえんは94年間の営業を終え閉園しました。

94年の歴史に幕

ファイナルセレモニー

閉園前日

アメリカンドッグと焼きそば

母カツ代さんの「ママは天才!」(主婦の友社)の「アメリカンドッグは夜の遊園地の味」に、こんなエピソードが出てきます。

夏休みの夕暮れどき。
今日一日、たっぷりと遊んだのでしょう。
ちょっと疲れたような、でも、満足げな顔をした親子やカップルが、遊園地のゲートから続々と出てきます。
そろそろみんな、帰る時間です。
でも、そんな人々の流れに逆行して、ゲートに向かう親子3人連れがいます。
そう、何を隠そう、私と小学生の娘、息子です。
急ぎ足で歩きながら子どもたちを見ると、うれしくてうれしくて、もう踊り出しそう。
本当はもっと早い時間に連れてきたかった、と母の心はチクンと痛みます。
こんなに遅くなるはずではなかったのに……と。

20年ほど前のその日の朝、私は、今日こそどこかへ連れていってあげよう、と決心しました。
そして、「仕事を早く終えるようにするから、ママが帰ってきたら、としまえんに行こう!」と言ったのです。
「やったぁ!」「ママ、ありがとう!」
ところが、仕事は早く終わらず、遅くなってしまいました。
でも、約束は約束。
玄関のドアを開け、「さあ、これから遊園地に行くわよ!」と。
そのとき、子どもたちが「えっ、ホント?」と喜んだことといったら!
かわいそうに。
すっかりあきらめていたんですね。
そして、みなが帰りはじめる遊園地に飛び込み、大急ぎでいろいろな乗り物に乗って。
普段なら子どもたちにあまり食べさせたくない、”禁止の食べ物”も今日は解禁です。
「あ、何でも食べていいわよ!」
「ぼく、アメリカンドッグ、いい?」「私、焼きそば、いい?」

アメリカンドッグはわが家のおやつの定番となりました。
娘や息子はこれを食べるたびに、あのとしまえん遊園地の楽しい思い出をも食べていたのでしょう。
大人になった息子が、あの日のことを事細かに、よ〜く覚えていて驚かされたことがあります。
娘や息子にとっても、私にとっても、アメリカンドッグは夜の遊園地の味です。

一部引用:6〜9ページより


焼きそばと凍ったコーラ

上のカツ代さんの話を頭に入れながら、ケンタロウさんの思い出を読むと思わずジーンときます。

低学年の頃、夏休みに遊園地へ行く約東をしたことがある。
その朝、母は仕事を終えて2時には帰るから、皆で「としまえん」へ行こうと誘った。
ケンタロウは姉と待っていたが、母の仕事が長引いて、「2時には帰れない」 と電話があった。
「なんだ…」とすっかり諦めていたら、夕方帰るなり、母は「今から行くわよ!」と言った。
夏休みの間は夜9時頃まで開園していて、3人で出かけていくと、向こうから帰る人たちがぞろぞろ出てくる。
そこへ逆に向かっていくのは何だか誇らしく、子どもも少ない夜の遊園地で心ゆくまで遊んだ。
「そういうときは屋台で買うのもすべてオーケーだった(笑)。
ジャンクな焼きそばとか、コーラが凍って、ぐちゃぐちゃになっているやつとかね」

一部引用:新潮45(新潮社)
2010年9月号 インタビュー「私と母」より


フラパイスナック

アメリカンドッグと凍ったコーラ(フローズン)は、ここで買ったのかもしれません。
 

スナック | 豊島園

水と緑の遊園地 としまえんの「スナック」について。|プール、屋外アイススケート、釣り堀も楽しめる遊園地。豊島園駅下車すぐ。

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