ケンタロウ本に出てくる「鍋を水でサッと濡らす」とは

「ケンタロウの和食 ムズカシイことぬき!」(講談社)に「アッという間のあら煮」が載っています。

 

鍋を水でサッと濡らす

作り方に「鍋を水でサッと濡らして」とあります。

・カキのクツクツ土手鍋
・牛肉と白菜の一気煮
・かぼちゃの煮物
・厚揚げのごま煮
にも書いてあります。

文字通り、材料を入れる前に、鍋をサッと濡らすのですが、なぜ濡らすのかは書いてありません。

ケンタロウさんブログの抹茶ミルクプリンも、そうです。

ケンタロウレシピ: 抹茶ミルクプリン

水で膜を作る

鍋をサッと濡らすとは、どういうことなのでしょうか。

カツ代さんのレシピサイトに、その答えがあります。

鍋を水でさっとぬらすの料理辞書 | KATSUYOレシピ カツ代の家庭料理|食材別の切り方や保存方法、料理用語など

水が入ることで、膜ができます。
その膜が焦げ付きを防いでくれるのです。

「カツ代のレシピによく出てくる」とあります。
ケンタロウさんレシピにも、出てきます。
正しくは、「小林家レシピにはよく出てくる」です。
親子で同じメニューを作るのも素敵ですが、作り方まで踏襲できるって、さすがのDNAです。

水の力は偉大

グラタン皿にバターを塗るかわりに、水でぬらすといいことずくめ。
バターを塗るよりず〜っとラクだし、バターのカロリーが加わらず、もちろん焦げつかず、皿を洗うのもグッとラク。
煮物をする時も鍋の中を必ず水でぬらしておくと、こびりつきません。
卵を溶くボウルや箸も使う前に必ず水でぬらしておくと、べったりとくっつかず、特有のにおいも残りません。
油を使ったり、卵を泡立てる場合は別として、ぬらす程度の水の膜はホント、頼りになります。

引用:小林カツ代さんちのおいしいごはん
(講談社)
「水の力は偉大です」より
 

小林家のDNA

レシピのちょっとしたところに、小林家のルーツが感じられるのも、ケンタロウ本の楽しさです。