【ケンタロウさん】愛は再加熱できても、伸びたパスタは元には戻せない。

パスタをおいしく食べるポイントは、出来上がったら、すぐに食べることです。

パスタは、あっという間に伸びます。
すぐに食べなければ、せっかくおいしく作ったのが台無しになってしまうのです。

パスタは早く食べること

「ケンタロウの121 レシピ なんでもありッ!」(学研)の「これなら文句なしッ! カンタンボリュームたっぷり、パスタとめん」に、こうあります。

パスタは、ソース作りとめんをゆでるタイミングや、ゆでるときの塩の量や、ゆで加減や、そもそもどんなパスタを選ぶのかなど、けっこういろいろ神経を配るべきことがある。
でも、まず何よりもほんとうにいちばん大事だと思うのは、「早く食べる」ということだ。
とにかくもう作って食卓に置いたら、どんなに会話が盛り上がっていても、どんなにテレビがおもしろくても、どんなにふたりの愛が熱していても、とにかく、すべてはいったん停止して、黙ってパスタと向き合う。
そうして黙ってあわてて食べる。
だってそうじゃなければ、どれほど神経を配って作ったって、意味がない。
テレビはビデオにとれるし、会話は続きを話せるし、愛を温めることもできるけれど、のびたパスタは二度と再びおいしくすることはできないのだから。

(83ページより引用)
 

スマホで撮ってる場合じゃない

「テレビはビデオにとれる」とあります。
2004年の本なので、さすがに時代を感じますが、今ならスマホでの撮影です。

IKEAのプロモーション動画「Sunday Dinner」は、インスタ映えを皮肉っています。

 
お店でおいしそうなパスタが出てきたら、ついインスタに上げたくなります。
せっかくならきれいに撮ろうとアングルや照明を気にします。
でも、そうやってる間にも、パスタはどんどん伸びています。

料理を作る人は、一番おいしく食べてほしいタイミングで作業しています。
「パスタはアルデンテがおいしい」と言います。
あえて芯を残して火を止めるのは、余熱で火が入っていくからです。
麺類は繊細です。
モタモタしていると、どんどん伸びていきます。
撮影するどころか、会話もせずに、かき込むくらいの勢いで食べるのが一番おいしいのです。

時間が経つとまずくなる

モタモタしている間にどんどんまずくなるのは、科学的にも証明されています。
 

インスタ映えを気にしている間に料理がまずくなることを味覚センサーが証明。あなたは何を優先しますか?

美味しいご飯を食べにいったら、写真を撮って記録したい。

Pasta

出来上がったら、一目散に食べましょう。


 

片づけはあとでいい

「ケンタロウの10分ごはん」(NHK出版)の「4. Pasta & Noodle パスタ&ヌードル」にも、こうあります。

何よりのポイントは、落ち着いてつくって完成したら、慌てて急いで食べる、ということです。
片づけなんて、あとです。