ケンタロウさんと夏休み

終業式が終われば、待ちに待った夏休みです。

https://www.youtube.com/watch?v=-jj-rHDjCvM?start=18

夏休み

終業式の日、最後に教室で配られる「夏休みのしおり」をパラパラめくると、きまって書いてあることがあった。
いつもいつもどういう意味なのかわからなかった。

「宿題は朝のすずしいうちにやってしまいましょう」

え? 朝? やるの? 宿題?
なにより、朝は涼しいの?
それって何時頃のこと?
「あぁぁ、暑い。ためだ。これ以上は寝てられない」といって目を覚ます正しい夏休みを送るおれには、なんのことかさっぱりわからないぜ。
もしかしたら6時とか7時とか、そのぐらいの時間は、まだ日の勢いもそれほどじゃなくって、少しは涼しいのかもしれない。
でも、ほんとのところはわからない。
前の晩に木の幹に蜜を塗り込んで、翌朝早くクワガタ大集合を狙って行く時だって寝坊していたぐらいたもんなあ。
だから、朝から宿題なんて、そんな夏休みは考えられない。
と言ったら、友達のSは
「おれ朝からやってたし、夏休みの前半にはだいたい終わらせてたぜ。宿題」
と言った。
えーっ、まじ?
おれたちこれからも仲良くやっていけるかな。

引用:ケンタロウんちの食卓(講談社)より


姉の弁当

 
弁当
Photo by Uwe Conrad on Unsplash
 

君は作るのも好きだった。
小学校二年生頃、残り物でさっさかっと姉の夏休み登校日の弁当を作ったことがあった。
私、弁当のことすっかり忘れててさあ。
朝早く仕事へ出かけなきゃいけないので君にまかせたら、卵やキャベツやその他たいしたもんでなかったのに、見事な弁当作ったよ。
覚えてる?
白玉、茹でておやつまで。
姉が後で言ってた。
「ケンちゃんのお弁当のほうがいい。おやつついてるから」ですと。

引用:カツ代流ほのぼのおかず ケンタロウ流思いっきりメシ(講談社)
母の手紙より


後片づけ

 
食器
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大人の手伝いをさせるというだけでなく、子どもに家庭の中の役割としてまかせることも大切です。
わが家では子どもたちが小学校に入った年の夏休みから、夕食の食器を洗って、ふいて、食器棚にしまうまでを二人の仕事として習慣化しました。
後片づけを子どもたちにさせてかわいそうというかたもあるかもしれませんが、姉弟、食器をガチャガチャ「じゃまだなァ」などと小さなケンカをしながら片づける光景もなかなかいいもんだと思いますよ。

引用:愛は食卓からはじまる(小林カツ代/海竜社)


夏休みに読みたいケンタロウ本