【ケンタロウさん】おいしく作るには、おいしいものを食べる。

小林カツ代さんは、「料理は技術」と言います。
「料理は愛情」と思いがちですが、そうではないのです。

出典:たべる、たいせつブック
コープ出版

 

料理の先生は自分の舌

カツ代さんには、料理の師匠はいません。

料理の師をあえて言うなら、料理上手の母に育てられた私の舌でしょうね

引用:わが道をゆくワンタン
PHP研究所

技術の前に、大前提として味を見極める舌が必要です。
この料理がおいしいかどうか、好きな味かどうかは自分の舌だけが頼りです。
舌がすべてです。
そのためにもいろんな味を知っておくことが大事なのです。
味のデータベースがないと、おいしいかどうかを判断することはできません。
好きなものだけでなく、あらゆるものを食べることで、自分の中に味のデータベースを作っていくことが必要なのです。



 

食べること大好き人間の両親に育てられたおかげで、味だけはきちっとわかる舌を持っていた。
技術なんて、あとからいくらでもついてくる

子供の好きなものばかりだと、子供たちの舌が養われない。
大人が子供の舌にまともな料理を覚えさせていくことが大事

引用:だから料理が好きになる
主婦と生活社


おいしいものしか作れない

「学校で教えない大事なこと」(風涛社)に、ケンタロウさんの面白いエピソードが載っています。

息子のケンタロウは小さい頃からおいしいものしか作れなかった

引用:学校で教えない大事なこと
インタビュー:佐竹大心
風涛社


舌に味を覚えさせるためにいろんなものを食べる

「おいしいものが作れる」と「おいしいものしか作れない」では、レベルが違います。
いつ、何を作ってもおいしいのは、ケンタロウさんの舌が鍛えられているからです。
ケンタロウさんは、小さい頃からあらゆるものを食べてきました。
カツ代さんは「嫌いなものもそ知らぬ顔で食卓に出してた」と言っています。
それは、いろんな味を舌に覚え込ませる戦略だったのです。

出典:もっと、もっとげんきに! おうちごはん。
講談社
2004年10月

 



 
カツ代さんはこう言います。

料理上達のコツは一に舌、二番目は技術

(引用:学校で教えない大事なこと)

自分の好きなものばかり食べていたら、その味が基準になります。
当然、偏ります。
偏るということは、おいしいかどうかを正しく判断できない状態です。
舌を鍛えるには、好き嫌いに関わらず、いろんなものを食べることです。
そうすることで、自分の好きな味がよりはっきりとわかってくるのです。
何がおいしいかを知るには、まずは自分の舌を鍛えるのが一番大事なのです。
 

今できること嫌いなものも、ニコニコ食べよう。