【ケンタロウさんはこう育った】小林カツ代さん「愛は食卓からはじまる」ザックリまとめ

カツ代さんのザックリまとめシリーズの第4弾です。

ケンタロウさんはこう育った

 


 


 

愛は食卓からはじまる

海竜社
1992年4月発売

この本は育児書ではありませんが、前回までと同じように、子供たちのことが書かれてあるところをまとめます。


手伝いから仕事へ

子供が小さい頃から台所に近づけさせた
「ああしろ、こうしろ」とは躾けたことはない
子供の方から台所や料理に興味を持つようになり、手伝ってくれた
成長すると、自分がイヤなことはやりたくなくなるが、頑として手伝わせることが大事

食べ物は美しい

台所では、なんでも見せた
あまり好きじゃないにんじんも、調理の様子を見せ、にんじんが美しい野菜であることを教えた
食べ物本来の美しさを知ってほしい
次第に料理に参加している気になってくる

ご飯を炊く

お米を計っていると、寄ってくる
カップのお米を炊飯器に入れるだけだったのが、計量できるようになり、研ぎ洗いし、水加減してスイッチオンまでできるようになる

責任感と達成感

やりたい時にやりたいことをさせるのは遊びと同じ
料理も手伝いも喜ぶからとやらせるのではなく、大きくなるにつれて責任を持ってやらせることが大事
「ほとんど自分がやった」と達成感を味わせるのが長続きするコツ

子供の料理は、「これは楽しい」と思わせるのがとても大切
大人の手伝いではなく、家庭の中の役割として任せることが大事

小林家のルール

小学生になると、夕食の食器を洗って拭いて棚にしまうまでを子供たちの仕事として習慣化させた
習慣と知恵は、幼い時からやっていると自然に身につく

姉と一緒に料理

ケンタロウが7歳の時、姉と一緒に夜の献立を考えさせてみた
・豚肉のステーキ、しし唐辛子ソテーとゆでじゃがいも添え
・ほうれん草のおひたし
・セロリスティック
・コーンスープ
まったく添削なしで二人で作った

生きる上で大事なこと

料理の作り方を教えるのと同時に、一見、食べ物とは関係ないようなことも伝えなければならない
たとえば、
・戦争は絶対に起こしてはいけない
・自然を大事にする
・自分より弱いものへの優しさや思いやり

舌に記憶させる

親が自慢できる料理をできるだけ多く子供に食べさせて舌で味を覚えさせるのが大事

父親こそ料理を

母親だけが台所に立つのではなく、父親も料理を作れる時代になってほしいし、ならなければならない

食べるのが大好き

ケンタロウは食べるのが大好きで、おいしいものを食べている時はなんとも言えない幸せな顔をする

おいしく食べることができるのは平和だから

戦争になると、国は平気で我が子を戦場へもぎ取っていく
食べ物や楽しい食べ方を教えるのとだけでなく、食べ物と戦争のつながりも教えてほしい
子供とおいしいものが食べられるのは平和だから、戦争していないから
平和の中で生き続けていけるようにできるかは、大人の責任

食べることは、生きること

食べることを大切にするというのは、子供がどう育つか、どんな大人になるか、生きる姿勢にまで及ぶ
「食べることは生きること」を、子供に見せていきたい

ハッピーな食事

一家揃っての食事がベストであっても、会話もなく心が通ってない家族だったら、ハッピーな食事とは言えない

針箱

ケンタロウの4歳の誕生日に姉とお揃いの針箱をプレゼントした
「こんな女の子のなんかいらない」とは言わず、とてもうれしそうだった
針仕事に限らず、生活に必要なことは、男も女も違いはない
衣食住に必要なことは幼い時から身に付けさせたかった

ケンタロウは小学3年の時、サッカーシューズの袋をミシンでサッと縫って、泥んこのシューズを入れてた

料理に性別は関係ない

子供の料理講習に行ってみたら、男子はケンタロウ一人
でもケンタロウは平気で、姉と休まず出席
「料理なんて女だけが習うものと思う人間の方が間違ってる」とはっきりわかってるから

食べることとは

やりたくない時でも作って食べないと死んでしまうのが生きるための食事なんだというところまで教えないと意味がない

お弁当

ケンタロウは、学校が休みになると、一人でお弁当を持ってよく出かけた
自分でお米も野菜も洗って作った
・卵焼き
・かまぼこのゆでたもの
・キャベツサラダ
・にんじんグラッセ
・梅干し
・おかかが乗ったごはん